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POINT

2020.02.04

股関節の痛み、膝の痛みには「もも前面のスカッとポイント」

太ももの筋肉

皆さんこんにちは。

 

今回はもも前面のスカッとポイントについてご紹介します。

 

1、もも前の筋肉について

ももの前の筋肉、皆さんはいくつあるか知っていますか?

最も代表的なものは大腿四頭筋なので、解剖学に詳しい方は、4つかな?と思うかと思います。

どこまで前面と定義するかによるのですが、その四頭筋を横切っている縫工筋や同じところから出ている大腿筋膜張筋もあり、シンプルに前から見た形だと全部で5つもしくは6つと言えるかもしれません。

 

今日はもも前面のスカッとポイントについて話をしていきます。

 

まずはももの前面の筋肉の解剖学からお伝えしていきます。

ももの前の代表的な筋肉は大腿四頭筋肉という筋肉です

四頭筋なので、4本の筋肉が走行しています。

①大腿直筋

②内側広筋

③外側広筋

④中間広筋

 

です。

 

これらの働きを簡単にお伝えすると

股関節の屈曲、膝関節の伸展です。

 

つまり、膝をあげる動作と膝を伸ばす動作です。

日常的には立ち上がる動作、歩行動作など基本的な動きに関与します。

 

次に大腿筋膜張筋についてです。

股関節の外転、屈曲、内旋をします。

筋腹(筋肉の部分)は骨盤から大転子(もも外側のでっぱり)までで、そこから膝までは腸脛靭帯になっています。

歩行で足を前方に振る際に、股関節がガニ股になるのを防ぎます。

 

最後に縫工筋です。

股関節の屈曲、外旋(大腿筋膜張筋と反対の働き)、外転、膝の内旋

膝関節の屈曲

このような働きがあります。

そもそもこの筋肉の名前は、裁縫職人があぐらをかいて仕事をしていたことから由来しています。

つまりあぐらをかく際に使用する筋肉です。またスポーツではサッカーのインサイドキック、水泳の平泳ぎと股関節を外旋(ガニ股)にする際に使用します。

 

これらの動作は日常的に行うものばかりです。つまり、過度な運動をしていなくても、日常的に疲労しやすい筋肉でもあるということです。

 

これらの筋肉が疲労して、筋緊張(凝り固まること)が起きると以下のことが発生します。

膝の痛み

股関節前面の痛み

腰痛

骨盤前傾

骨盤の回旋

 

 

これらの症状をお持ちの方はももの前にスカッとポイントが発生している可能性があります。

 

ではそれぞれなぜ起きてしまうのか解説していきます。

2、痛みが出る原因とは?

まず、筋肉が痛みを感じるメカニズムとして、筋繊維や筋膜が癒着し、固まり、動きが悪くなってしまっていることが考えられます。

 

イメージとしては、ゴムが劣化して伸びが悪くなっているようなイメージです。

 

伸びないのに無理に伸ばそうとするとなんだか痛そうですよね?

 

その状態で関節を動かした際

筋腹に出る痛み

→固まった筋肉が伸ばされた時に生じる痛み

筋肉スカッとポイント

筋肉スカッとポイント

関節(股関節、膝付近)部分の痛み

→筋腹部分が固まってしまい、伸張性を失っていることが原因で、筋肉の起始、停止部分に生じる痛み

関節スカッとポイント

関節スカッとポイント

このようなメカニズムで痛みがおきます。

 

はじめはこのような形で何となく痛みが出始めるのですが、痛い場所って無理に動かしたくないですよね?

 

その状態が続くことにより

①関節の周りにある関節包が固まり、関節自体の動きが悪くなるため、動かすと痛い

 

②動かさないことにより更にその部分が固くなり、筋肉が骨を引っ張り骨格が歪んでしまう

 

③その状態が続くと関節に負担がかかり、骨棘などができ、変形性関節症になっていく(特に女性の場合は、閉経後エストロゲンが減少し、関節の炎症が収まりにくくなり①→②のような骨格が歪んだ状態が続くと炎症が収まらずその方向に変形しやすくなる)

 

ざっくりですが、上記のような流れで

肩であれば、四十肩、五十肩といわれる疾患や、首、腰であれば脊柱管狭窄症といった状態になってしまいます。

 

そのような状態にならないよう予防できるのが、『スカッとポイント』です。

 

『スカッとポイント』はただ『スカッと』できるだけでなく、健康な体を手にいれる助けにもなります。

 

歪みや負担がかかっているところに『スカッとポイント』は発生します。

 

それを日々メンテナンスすることで予防できるのです。

 

3、スカッとポイントの場所は?

ということで、話をスカッとポイントに戻します。

 

前回お話した通りスカッとポイントは

①筋肉の起始、停止の部分

②筋肉と筋肉が交わる部分

③筋の硬結部分

骨格のゆがみが出ている部分

⑤関節の動きが悪くなっている部分

などに起きやすくなります。

 

解剖学的に筋肉の起始、停止部分を少しお話します。

  • 大腿直筋

起始:腸骨の下前頭骨棘(腰のベルトが引っかかる少し下の部分)

停止:脛骨粗面(膝前面のお皿の下)

 

  • 中間広筋

起始:大腿骨の前面、外側面

停止:脛骨粗面

 

  • 内側広筋

起始:大腿骨粗線の内側唇(ももの内側)

停止:脛骨粗面

 

  • 外側広筋

起始:大転子外側、転子間線、殿筋粗面、粗線の外側唇(太ももの外側)

停止:脛骨粗面

 

  • 大腿筋膜張筋

起始:上前腸骨棘、腸骨稜外側唇前部

停止:脛骨外側顆

 

  • 縫工筋

起始:上前腸骨棘

停止;脛骨粗面内側(鵞足を形成)

 

ここからはもも前のスカッとポイントができやすい場所についてです。

上記の起始、停止、走行上で筋肉が重なる部分にスカッとポイントが発生しやすくなります。

 

代表的な例を挙げると

①大腿四頭筋の起始部である下前腸骨棘の部分

ここが固くなると骨盤が前傾し、反り腰の原因になります。また、骨盤が前傾することで大腿骨が内旋し、膝に捻れが生じます。

 

②ももの真ん中付近の少し外側

(外側広筋と腸脛靭帯が交わるところ)

ここが固くなると本来股関節を内旋させる大腿筋膜張筋の働きが弱まり、ガニ股やO脚の原因になります。

③膝蓋骨付近の内側

(内側広筋や大腿直筋、縫工筋が交わるところ)

ここが固まると膝の痛みの原因になることがあります。

特に大腿四頭筋の停止部を見るとわかるように、4つすべて脛骨粗面につきます。

つまり、大腿四頭筋の張力がすべて脛骨粗面に伝わり、股関節の屈曲や膝の伸展が行われているのです。

骨が柔らかいうちにその動作を繰り返し、膝に負担がかかることで起こる疾患があります。

それが「オスグッドシュラッター病」です。

(豆知識)

【オスグッドシュラッター病とは?】

ジャンプ動作での膝屈伸時や、ダッシュやキック動作によって脛骨結節部が強く引っ張られ、同部がはがれたり炎症を起こしたりして痛みが発生する疾患。

【発症年齢】

小中学生男子に多い、

【原因】

・膝のオーバーユースによる成長期のスポーツ障害。

・成長期の骨の成長速度に、筋や腱などの軟部組織がついてこれず、結果的に硬い身体になってしまう時期。

・大腿四頭筋の柔軟性低下を契機に、ジャンプやダッシュなどの繰り返しの動作による膝蓋骨(お皿の骨)を引っ張る力が脛骨粗面に加わる。

・成長期の脛骨粗面には骨が成長するために必要な新しい骨(骨端核)が存在しているが、大腿四頭筋による強大な牽引力が負担となり、骨端核の発育が阻害され突出して痛みが生じる。

【障害が多いスポーツ】

陸上競技、サッカー、バレーボール、バスケットボール、バドミントン

【障害が多い動作】

ジャンプ、ダッシュ、キック、フルスクワットなどで好発。

“うさぎ跳び”がトレーニング界で禁止となった背景は、オスグッドの発症率が高まることが原因

 

つまり、骨が柔らかいとその部分が突出してしまう程の力が大腿四頭筋によって働いているということです。

大人は骨も固まり、突出することはないですが、ももの前面が硬ければ硬いほど脛骨粗面にかかる負担も大きくなります。

 

また、他にも膝には鵞足という筋肉が重なりスカッとポイントが生じるところがあるのですが、それはまた次回お話します。

 

④膝蓋骨付近の外側

(外側広筋と腸脛靭帯が交わるところ)

ここも膝痛の原因になることがあります。

外側広筋をはじめとする四頭筋はジャンプでの着地、走行のストップ、坂道を下る際のブレーキなどで使用することが多く、そのような動作の繰り返しで、膝外側に痛みが出るような場合は、この部分のスカッとポイント(筋の交差部)を施術します。

 

上記は代表的な例ですが、このように筋肉の起始停止や交差部にできる『スカッとポイント』を『スカッと』させていくことで体の不調を解決、予防ができます。

 

ご自身のスカッとポイントを知りたい方は是非「スカッと整体」へお越しください。

一緒にお話しを伺いながらポイントを見つけていきます。

また、なぜその部分にポイントができてしまうのか?

できなくするためには何をすれば良いのかなどもお伝えします。

 

一緒に不調のない身体をつくっていきましょう!